ユーザー:東京医科歯科大学 生命有機化学分野 細谷研究室 様
今回は、東京医科歯科大学 生命有機化学分野 細谷研究室/隅田有人 准教授グループ様に、超小型エバポレーター(ミニエバポ MEV-50N)のご使用状況についてインタビューさせて頂きました。
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1.研究テーマについて
Q.研究室の主なテーマを教えてください
A.(学生A氏:ミニエバポの使用頻度が高い学生さんです)
当研究室は「有機合成化学を基盤とした、生命科学現象の解明と制御を可能にする分子プローブの開発と方法論の開拓」をテーマに研究を進めています。
Q.ご自身の研究テーマについて少し詳しく教えてください
A.(学生A氏)
光を照射し、芳香族トリアゼンをアジド化する反応の開発を行っています。
2.ミニエバポ(MEV-50N)について
Q.今回ご使用いただいた装置を教えてください
A.(学生A氏)
ミニエバポ2連×2セットです。
Q.装置(ミニエバポ)を最初にどこで知りましたか?
A.(隅田有人 准教授)
以前より、口コミや学会展示などで知っていました。実際に初めて使用したのは前所属(金沢大学)の時です。
Q.ご購入いただいた時の1番の決め手は何だったでしょうか?
A.(隅田有人 准教授)
研究分野が反応開発ということもあり、小スケール(5 mLバイアルから50 mLナスフラスコ)で実験を行うことが多く、非常に適していると考えました。加えて、やはり有機合成の研究室はどうしても物品で溢れがちなため、省スペースになるのは大きな魅力でした。
Q.装置(ミニエバポ)を主にどのような場面で使われましたか?
A.(学生A氏)
小さいナスフラスコ(10〜50 mL)に入っている有機溶液を除去する際の利用が多いです。
Q.装置の使い方で、工夫された点があれば教えてください。
A.(学生 A氏)
突沸しないように圧力をゆっくり下げるようにしています。
Q.装置について、他のメーカーと比較して特に良かった点があれば教えてください。
A.(学生 A氏)
素早く濃縮できることや、1スペースに4つエバポを置くことができるので作業効率が上がった点です。
Q.実際にご使用になって、期待通りの使い方・結果だったでしょうか?
A.(隅田有人 准教授)
期待以上でした。溶媒除去のスピードに不安がありましたが、実際には小さいスケールのものを対象としているためか、通常のエバポレータと遜色ないかそれ以上に使えている印象です。一般的な有機合成研究室で起こりがちな溶媒除去律速の問題も大きく改善できました。
3.装置の課題や今後への期待について
Q.逆に、もう少しこうなれば良いなという点があれば教えてください。
A.(学生 A氏)
突沸した際、ホースを洗うのが面倒なため、何か良い方法があればと思います。
A.(隅田有人 准教授)
やはり、より早く溶媒除去できるに越したことはないので、少しでも性能アップをでしょうか。また細かい点ですが、回転制御のツマミと減圧制御のツマミの回す方向が逆なのが、少し不便なので、同一にしてもらえるとより快適になるのではと思います。あとは機能や性能ではないですが、コンセントの数がかなり必要になるのが少し難点といえば難点です。
Q.他の方に使用方法を指導するとした場合、ポイントとなるような点があれば教えてください。
A.(学生 A氏)
圧力をゆっくり下げないと突沸するので焦らず慎重に扱った方が良いと思います。
Q.最後にテクノシグマ製品に対してのご意見があればお願いします。
A.(隅田有人 准教授)
UCリアクターや超小型メカニカルスターラーなど、ミニエバポ以外にも多数お世話になっています。他では販売してない、いわゆる「痒いところに手が届いた製品」を高いクオリティで作製しているメーカーだと思います。今後ともよろしくお願い致します。